スプートニクの恋人

u-book2007-09-02



スプートニク〕―1957年10月4日、ソヴィエト連邦はカザフ共和国にあるバイコヌール宇宙基地から世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。直径58センチ、重さ83.6kg、地球を96分12秒で一周した。翌月3日にはライカ犬を乗せたスプートニク2号の打ち上げにも成功。宇宙空間に出た最初の動物となるが、衛星は回収されず、宇宙における生物研究の犠牲となった。(「クロニック世界全史」講談社より)―


主人公の僕は、すみれに想いを寄せています。そのすみれがある日突然、恋に落ちました。相手は僕ではありません。「ビートニク」と「スプートニク」を間違えた「17歳年上」で「既婚者」でさらに付け加えて「女性」のミュウです。


ビートニクスプートニク……わたしはそういう用語をいつも忘れてしまうの。」

すみれはミュウを胸のうちで「スプートニクの恋人」と呼びます。



スプートニクの恋人』は、すみれに想いを寄せている僕が、僕に想いを寄せていないすみれの激しい恋について語る物語です。自分の恋については、その合間に語っています。




「ここに迎えに来て」


わたしはこのセリフが本当に大好きで、このセリフにたどり着くために、何度もこの物語を読み返します。




村上春樹著『スプートニクの恋人講談社