2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

 『子どもたちは夜と遊ぶ(上)』辻村深月

まだ途中ですが。 読み始めて100ページ目くらいのところで「どう?」と尋ねられ、ほとんど中傷と思われても仕方ないような罵倒を返してしまい(「うざい」とか「気持ち悪い」と言いました。)、後悔が胸にわだかまっているので、ひとまず、気持の整理を。 女…

 『鳥類学者のファンタジア』奥泉光

何から書いていいものやら。感想をまとまった文章にしようと思うと、ちょっと手に負えません。わたしの望むところではありませんが、ひとつずつ書くことにします。 まず第一に、ベートーベンが登場します。わたしの大好きなベートーベンです。大好きな大好き…

 『扉は閉ざされたまま』石持浅海

あっちゅーまに読み終わりました。開かない扉を前に延々御託を並べています。裏表紙の作品紹介に「息詰まる頭脳戦」とあったので、わたしは心躍る期待を寄せたのですが、作品は応えてくれませんでした。読者をきちんと導いてくれるし、だから論理的な展開で…

 『戻り川心中』連城三紀彦

愛知県名古屋市生まれの早稲田大学卒。なんとまあ、同郷の先輩ではないですか。いや、学部が違う(華の政経に比して、わたしは今は消滅した二文卒)から先輩と呼んだら怒られるのかな。いや、そんなことが言いたいのではなかったのでした。名古屋出身の人の…

 『聖女の島』皆川博子

読んでも何も思いません。不快でもないし、苦痛でもないし、つまらないと思うわけでもない。ともかく何にも頭に入ってきません。50ページくらい読んで、これはだめだと思い、また最初から読み返してみたけれど変化はなく、やっぱり何も思いませんでした。 や…

 『煙か土か食い物』舞城王太郎

好きです。舞城王太郎もまた初めて読んだ作家ですが、好きです。ひさしぶりに素直に好きです。この文体、超イケてると思う。クレバー。下手な人がやったら最初から最後までむかついてしかたない種類の文章だろうに、文体は見事に確立されていましたね。物語…