2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
友達のmaxbaoさんがオススメしてくれた本です。やっと買うことができました。まだ途中ですがワクワクしながら読んでいます。この作品は誘拐事件から始まります。まだ生後十ヶ月の赤ちゃんが連れ去られてしまいます。その赤ちゃんの父親はボクシング世界チャ…
読み終わりました。この作品はurt13さんから「本格ミステリに対して新鮮な期待があるうちに楽しむべき作品」と紹介されて手にした、わたしにとっては最初の綾辻行人作品になりました。 まず、物足りない、というのが全体を通してのわたしの印象。ひとつ前の…
第四章まで読みました。まだ誰も殺されておりません。ここまでの感想は、事件が起きるまでが長いなぁ、というのがまずひとつ。最後まで読んだときに、この前振りの中に重要なヒントが隠されていたことに気がつくのでしょうか。それから、登場人物の「顔」が…
館を舞台にしたミステリーを読もう月間。やっぱこうでなくちゃね。斜め屋敷は、すてき屋敷でした。 前に読んだ「水車館」と「ガーストン館」は、舞台というほどの役割はなくて、ほとんど背景というくらいにしか活躍しなかったけれど、この斜め屋敷こと「流氷…
ひさしぶりに肌に合わない作品を読みました。わたしはもともと女性作家の作品をあまり好まないのですが、そうは言ってもたまには女性的な視点に触れることも必要じゃないかと思うので、気が向いたときには意識的に手にすることにしています。そしてだいたい…
この話はストーリーを書いてもしかたありませんね。ストーリーなんか書くと、つまらない作品だということになってしまいます。 ツキコさんにも、センセイにも、あまり親近感はわかず、どこまで行っても親しみが持てないままに物語は終わってしまったのですが…
そもそもの始まりはラジオだった。野球中継を放送していた。居酒屋のカウンターにひじをついたわたしは、ぼんやり放送を聞いていた。 しばらくするとセンセイが入ってきて、わたしの隣りに座った。 「ツキコさんの贔屓の球団はどこですか」とセンセイが聞い…
あー、なるほどね。というのが読み終えたときの一番素直なわたしの声でした。無人島に不時着した少年たちの幾日かを描いた小説です。誰に攻撃されて飛行機が落ちたのか、どういう条件のもとでこの子供たちが集められたのか、そういう背景の詳細はほとんどな…
このくだりがとても好きです。やはりノーベル賞作家の文章であると思わされます。(というのは原文で読んで言うべきことなのでしょうが。) 当然そこにいるはずのサイモンの姿は、水泳プールでも見当たらなかった。 さっき、ラーフとジャックが、浜辺へくだ…
まだ数ページ読んだだけですが、不穏な空気がページから滲み出て静かにわたしの内臓が冷やされていく感触があります。あー怖い。物語はまだ、知らない森の中で幾人かの子供が出会う段階で、何か恐ろしい事件が発生しているわけでもないのですが、もはやすべ…
読んでみよう、そう思いながら長い年月が経ってしまった作家のひとりです。赤川次郎。最初の一冊をこの作品にする必要はなかったのですが、紹介文の一節に心惹かれたので買ってきました。「真夜中に激しい地震があった翌々朝、自宅の周囲には突然、深い森が…
マノンをマルグリットに贈る 慎み深くあれ(32頁) これはデュマ・フィスの『椿姫』の中の一文ですが、この「マノン」こそアベ・プレヴォーの『マノン・レスコー』に他なりません。マノンとマルグリット、フランス文学の二大娼婦と言って差し支えないかもしれま…
物語のあらすじはこうです。現実主義者の江藤賢一郎は資本主義社会で幸せを得るためには地位や金がもっとも重要だと考え、自分が社会で勝ち抜くための手段として法律を専攻し、司法試験の合格を目指しています。その江藤はかつて家庭教師をしていたときの教…
司法試験を間近に控えた江藤は問題のヒントを得るため、やはり司法試験を受けたことのある従兄、小野精二郎を訪ねます。小野はすでに3回不合格となっており今年で4回目の受験となります。まだ27歳の彼には妻と、4歳と1歳の子供が二人いました。想像に難くな…
日本の変革を求めて熱弁をふるう左翼学生は資本主義を倒し人間革命を起こすのだと言います。そういう彼らを冷ややかな分析をもって眺めているのが主人公の江藤賢一郎。 君の考え方は若気の至りだな。生きるということは即ち妥協することじゃないか。君は現実…
天才建築家、十文字和臣(じゅうもんじ・かずおみ)。彼が建てた特異な別荘で起こる殺人事件。第一印象は「金田一少年の事件簿」に似ている、です。ある限定された場所で、なんらかの関係を持った人間が集められ、そこで事件が起きるという設定と、事件の謎…
とうとう念願かなって『百年の孤独』を読みました。読みきりました。 長かった、というのがこの物語に対するわたしの感想のすべてです。というのはさすがに安易過ぎますが、それでもこの一言が読後のわたしの心の大半を占めていたことは確かです。実に長い。…