2014-01-01から1年間の記事一覧

 『今はもうない』森博嗣

家庭内読書会「森博嗣完全読破」企画、第九回課題本。 ドラマに追いつかれる前に、シリーズを最後まで読めたらと思っていたけれど、『今はもうない』を読んでいる間に、『数奇にして模型』の回が放送されてしまいました。というわけで、ドラマに追い越されて…

 『罪と罰』ドストエフスキー

大変おもしろく読みました。 世界の文学作品に登場する主人公の中でもラスコーリニコフは有名な名前ですよね。初めて読むときには、なんだか覚えにくい名前だなと思うけれど、読み終わる頃にはもう忘れられない名前になっています。だからといってわたしがラ…

 『夏のレプリカ』森博嗣

家庭内読書会「森博嗣完全読破」企画、第八回課題本。今読んでいるS&Mシリーズはもう過去のシリーズで、新作が出るまえに読まなくちゃ!というような急ぐ理由もないので、のんびりペースで読んで、読まないで、また読んで、そのうち全部読み終わってる、…

 『はてしない物語』ミヒャエル・エンデ 訳:上田真而子/佐藤真理子

ふとまた、読みたくなって。 デブでエックス脚、勉強も運動もダメで級友からもバカにされ、いじめられている少年、バスチアン。彼と、彼が手にした『はてしない物語』の冒険を描いたファンタジー。『はてしない物語』は「滅亡の危機にさらされているファンタ…

 『夜はやさし』F.スコット・フィッツジェラルド

素晴らしい小説だ、と思うのと同時に、わたしはまだこの小説の魅力を十分に堪能できていないのだということがわかる読書体験もけっこうたくさんあって、『夜はやさし』も、数多くあるそういう小説のひとつでした。読書の技量不足もありますが、長編小説の読…

 『幻惑の死と使途』森博嗣

家庭内読書会「森博嗣完全読破」企画、第七回課題本です。これまでもワルクチが多いから、ホメクチも書きたいと思うけれど、今回もワルクチ。 有名なマジシャンが、脱出ショーの最中に殺されて、さらに葬式では、霊柩車からその遺体が消失。というのがこの物…

 『われらが歌う時』リチャード・パワーズ 訳:高吉一郎

2009年以来の再読。あれから4年半。白人の物理学者デイヴィッドと、黒人の音楽学生ディーリアは、あるコンサートで知り合って恋に落ちます。そして、ふたりの間に生まれた三人の子供たち。物語はこの家族の軌跡を辿ります。白人と黒人の両親、その間に生まれ…

 『金閣寺』三島由紀夫

W杯観戦に明け暮れて、朝の読書習慣をたやすくふいにしたわたし。1時からの試合と5時からの試合と、うー。どっちを見るべきか。ってね。でももうそんな悩みは終わって、あとはすべての試合を見ればいいだけの日程になって参りました。おもしろいよね、サッ…

 『城』カフカ

ずいぶん前に挑戦したときには途中で断念した作品を、ようやく読み通すことができました。読書に心奪われる時間を、もうかなり長いこと過ごせずにいて、だからわたしの文章を読む力は、よほど低下しているのかもしれないと思っていたけれど、それなりに、進…

 『ロング・グッドバイ』レイモンド・チャンドラー 訳:村上春樹

感想文を書こうとするたびに反省するのは、読み終わってから日が経ちすぎていることです。すぐ書けばいいとわかってはいるのだけど、なぜかずっとほったらかしにしてしまうのです。自分では温めているつもりなのだけど、結果的には冷ましています。どこか興…

 『異邦人』カミュ 訳:窪田啓作

とても大事なことが書いてあったような気がするのだけど、読み終わったときにもたぶんもう覚えていなかったし、それからまたずいぶん時間が経ってしまったので、それを探す意欲もなくなってしまいました。でも、とてもいい小説でした。「いい」というのは、…

 『赤い長靴』江國香織

苦手な江國香織です。誰か友人がプレゼントしてくれたのだけど、その友人が誰だったのか、まったく思い出せないという薄情なわたし。ごめんなさい。苦手な江國香織ですが、でもわたしの友人には好きだという人が多い。なぜか、多い。ある程度、好みや感性も…

 『地球はグラスのふちを回る』開高健

わたしの読書にはめずらしいジャンルの「エッセイ」。お酒に関するもので、専門的ではなく、楽しく読めて興味がそそられそうな本を探したところ、本書にたどりつきました。著者のネームバリューに加えて、タイトルがいいなと思って。 なんでもかんでも上品で…

 『叫びと祈り』梓崎優

朝の30分読書習慣が続いていて、とても充実した気持ちを味わっている今日この頃です。こんにちは。誰も本気で信じてくれないと思うけれど、夜寝る前に「ドラゴンボール」を読むようになってから、決まった時間に起きられるようになりました。今までぜんぜん…

 『バーナム博物館』スティーブン・ミルハウザー 訳:柴田元幸

新年2014、あけましておめでとうございます。みなさんはどんな2013年でしたか。わたしは本当に本を読まなかった年でした・・・。カウントしていたわけではないけれど、読書を日常のひとつにしてからは、いちばん読まなかった年じゃないかと思います。ここ本棚の…