2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

 クラゲ君月間

やっぱりわたし、自分の好きな本、読みます。 ミステリー年間を始めたのは、わたしの大好きな人がミステリーが大好きで、だからわたしは、その人が好きなものがどういうものか知りたかったのです。そしてあわよくばわたしもミステリーを好きになれたらいいな…

 『鴉』麻耶雄嵩

真剣に物語る、ということを、たぶん麻耶雄嵩は意図的に避けている(嫌っている)のではないかと、まだ2作品しか読んでいませんが、そう思います。真摯な読者は物語を真面目に読み進め、途中で、作者からのあざけりの視線を感じることでしょう。寛大な、ある…

 『ハードボイルド・エッグ』荻原浩

10年前のわたしが読んだら「ちょー笑った。いい話だったよ」と言ったかもしれません。5年前のわたしが読んだら「うん、おもしろいし、よくできてると思う」と言ったかもしれません。3年前だったら「フィリップ・マーロウっ。」と言って喜んでいたかもしれま…

 『御手洗潔のメロディ』島田荘司

御手洗潔の事件簿、わたしにとっての第3弾。一作品目の『斜め屋敷の犯罪』も二作品目の『占星術殺人事件』も、御手洗君の活躍シーンがあまりなかったのでその人となりを楽しむことができなかったのですが、本作品ではそれをとても楽しませてもらいました。そ…

 『田舎の事件』倉阪鬼一郎

作品の紹介文によれば「ギャグミステリ」というジャンルのようです。初めて手にいたしました。全13話の短編集。「しかしまあよく思いつくなぁ」と感心しましたが、感動はありませんでした。 わたしが一番おかしかったのは第9話の「赤魔」。 二番目は「涙の太…

 『女神』三島由紀夫

同じ職場で働いている二つ年下の女の子が、この『女神』を、三島由紀夫の作品の中で一番好きだと言っていました。それだけだったら、読むのはもう少し先になったかもしれないのですが、彼女は続けました。「その作品に出てくる主人公の女の人が、ちょうどuub…

 『盤上の敵』北村薫

紙を広げペンを持って30分くらい机に向かって、あっちやこっちに散らばった意見の断片をまとめようとしてみましたが、うまくいきませんでした。あっちの意見とこっちの意見を結ぶ紐を探しているうちにそれらの意見はどうでもいいことのように思え、ひとつの…

 『ライ麦畑でつかまえて』 J.D.サリンジャー

読み終えたときの幸福感だけが、唯一正確に、この小説へのわたしの感想を語っていると思います。今わたしはすばらしい小説を手にしているという幸福感です。ふわふわした心持ちでした。たとえば先日読んだ村上春樹の『ノルウェイの森』ほど物語に寄り添うこ…

 『ライ麦畑でつかまえて』

やっと落ち着いてゆっくり読めると思っていたのに、今日もおうちに忘れてきました。。。。 言い訳に過ぎないかもしれませんが、カバーをはずすと本の存在感が弱まるみたいです。家を出るときに部屋を見渡しても、見落としてしまうのです。変な落書きが描いて…

 『ライ麦畑でつかまえて』

はてなダイアリーを携帯電話から更新したことはなかったので、今日は初めての試みです。あとでパソコンの画面でどう表示されるのかちょっとドキドキしています。 大切なシフォンちゃん(←お付き合い6年目の携帯電話)を家に忘れてきてしまったので、ようやくお…