<『われらが歌う時』月間>『われらが歌う時 上』


この本を読むのを、とてもとても楽しみにしていました。お友達のid:huyukiitoichiさんが、わたし宛てにオススメしてくれた本です。もちろん、わたし宛て、というのがポイントね。わたしへのオススメにこの本を挙げてもらったとき、ああそういえばこの本はhuyukiitoichiさんが「こんなにおもしろい本を読んで、いったいこのあと何を読めばいいんだ」と感想文に書いていた本だと思い出しました。すっごくおもしろかった本を、わたしへのオススメに選んでくれて、本当にとてもうれしかったのです。だから、とてもとても楽しみにしていました。


最近は本を売るばかりで、新しく本を買うことがなかったのですが、ひさしぶりに、しかも500ページ超のハードカバーを上下巻合わせて2冊手にしたことが、もうたまらなくうれしくて。今年6月に友達のお誕生日祝いに村上春樹の『1984』をやはり2冊合わせて買ったときの高揚を、今度は自分のために味わうことができました。あーうれしい。




そういうわけで、今年最後の月間シリーズは、<『われらが歌う時』月間>。




冒頭、お兄さんがピアノの傍らで歌うシーン。


ジョナは、舞台の中央のわずかに右寄りのところに、一人で立っている。堂々と立っている。少し横に体をかしげながらも、まっすぐ立っている。唯一の安全地帯、グランドピアノのくぼみに身をもたせている。(7頁)

ピアノの美しさを知っている人だの文章だとわかります。うれしくってしかたありません。楽しんで読みます。