『三銃士』アレクサンドル・デュマ 訳:竹村猛


家庭内読書会「古典的名作を読もう」企画、第17回課題本。


正直なところ、この作品、よく150年以上も生き残ったな、というのがわたしの感想。つまらないとは思わないのだけれど、後世に永く語り継がれる作品の独特さが、わたしには感じられなくて。

あっちこっち駆け回って、上を下への大騒ぎ。緊迫感を演出するような場面も要所要所にあるけれど、あまり深刻な気分にさせられることはなく、主人公たちの命が危険にさらされていてもずっと軽い気分でした。だから、最後のミラディーのところにいたって、ちょっとびっくり。そんな話なの??って。あれはかなりシリアスだと思うんだけど、そうでもないのかな。わたしは怖かったです。

あんなシーンがあって、「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」って言われてもちょっと。。。意気揚々にはならないですね。といっても、本訳ではこのセリフ、出てこなかったんです。それにあたる箇所も見つけられませんでした。どこだったのかがちょっと気になります。