『それから』夏目漱石


家庭内読書会「古典的名作を読もう」企画、第20回課題本。


家庭内読書会が「森博嗣を読もう企画」に余儀なく変更させられてしまいましたので、20回という区切りに最後のお情けを頂戴いたしました。夏目漱石を読ませてくれてどうもありがとうございます。


『それから』は、夏目漱石の作品の中でも特別な想いを寄せる小説のひとつだったのですが、この何度目かの再読において、特別な想いはやや薄れてしまったことを感じました。『それから』より『坊っちゃん』のがずっと好きです。と、読後のわたしは思っています。


そして『それから』よりも『坊っちゃん』のがずっと好きだと今のわたしが思うのは、『それから』に特別な想いを寄せていたときよりも、たぶんちょっと、心が豊かになったからなのだと思っています。そして、豊かになった分だけ、たぶんちょっと、社会にまるめこまれたのでしょうね。


今はそれでよくても、まるめこまれたままでいるつもりはないから。


ということだけ決意して、ひとまずまた本棚にしまっておきます。