『アトポス』島田荘司

アトポス (講談社文庫)

アトポス (講談社文庫)

971ページの長編の、御手洗潔の登場シーンを楽しみに待ちわびていたのですが、それがあまりに遅くて、出てきたときにはもう読み疲れていました。遅いよ、御手洗っ!
いくつかのストーリーが並んで進行するのですが、そのすべてに読みごたえがあるのは島田荘司の得意技。しかし、ひとつの作品でこんなに密なストーリーを読ませてもらって満腹感たっぷりなのにそれでも、石岡君がいないとやっぱり物足りないと思ってしまうのは、すでに島田荘司ファンなのでしょう。