<夏目漱石月間>『三四郎』vol.1


6月は夏目漱石です。伊坂幸太郎を読んでいたら、すごく夏目漱石が読みたくなったのです。もちろん両者に関連性はまったくありません。


夏目漱石。わたしにとって、とっておきの作家のひとりです。もう少し後にするつもりでいたけれど、読みたくなったときに読むのが一番なので、もう始めてしまいます。予定では『三四郎』『それから』『門』の前期三部作を、ひと月かけてじっくり読むつもりです。まずは『三四郎』。


小説の始まり(冒頭)は、わたしが読書をする上でもっとも愛してやまない空間なのですが、その空間がこの作品でもまた、見事なまでに演出されているなぁと思います。三四郎が東京に着くまでの最初の20ページは、田舎から都会への移り変わりを、三四郎の身に降りかかるいくつかの事柄と呼応させることで、主人公を劇的かつ自然に、物語の中心部まで連れてきているように思います。


先を読むのが楽しみです。



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